実は、奈良県が1位なんです

日本一の生産量!

『法隆寺地域の仏教建造物』・『古都奈良の文化財』・『紀伊山地の霊場と参詣道』の世界遺産を有する奈良県。修学旅行で1回だけ訪れた、という方がほとんどではないでしょうか。まったく知られていませんが、実は靴下の生産量が断トツで日本一なんです。

日本全国で1年間に生産される靴下は、なんと約6億足!そのうちの約半数の3億足ほどが実は奈良県で生産されているんです。奈良産の靴下は地域の人々の暮らしに深く結びついた県の『特産品』であり『地場産品』でもあるのです。

なぜ、靴下が盛んになったの?

昔より、奈良県は『大和木綿』の産地でした。もともと農業中心の生活が十分な水が確保できないため米の生産量が少なく、それを補うために綿を作っていたようです。

 

 

 

 

 

しかしながら幕末になり開国すると、大量のインド綿が日本に輸入され始め日本の綿作は一気に衰退し、近代化がどんどん進んでいきました。そんな中、吉井泰治郎(よしいたいじろう)さんがわざわざアメリカから靴下の編み機を購入し、作り始めました。ここから歴史は始まっています。戦時中は一時下火になりましたが、戦後再び復活し、農家の副業としてではなく本業へと発展。1951年(昭和21年)頃、伸縮性に優れたナイロン素材の普及と大阪の商売の町、船場が近かったこともあり瞬く間に全国1位の生産量を誇るまでになりました。

 

 

 

 

 

靴下業界の現状と今後は?

地場産業である県内の靴下業界ですが、安価な輸入品の増加や販売先の縮小、温暖化による気候・気温の変化、後継者問題等で10年ほど前は500社以上と言われたメーカー数が今や150社を下回り、今後も業界を取り巻く環境は厳しさを増していくと予想されます。一方、個々では従来の下請け型のOEMからの脱却や、さらなる高付加価値・差別化商品の開発等の各メーカーそれぞれの強みを活かした取り組みや、靴下組合主体の統一ブランド『The Pair』の立ち上げ等、業界全体で新たなチャレンジもすでに始まり業界活性化に向けて一歩づつ前進しています。

私たち太陽ニットも各靴下メーカーと一緒に切磋琢磨しながら、また同時に地域の関連企業・人々と協力し合い、地場産業の『靴下づくり』をみんなで盛り上げていきたいと考えています。